第1週  3/27 - 4/2 会えないけど、元気になっている模様!

3/27(月)【深夜のお見舞い

病院から戻ると、今日のライブのレポートで急遽メンバーが変わった、というSNSの投稿を見て、一緒にニューオリンズに行っていたYoshieちゃんが連絡をくれた
その日のうちに話を聞いてもらえるありがたさ
堰を切ったように涙が止まらなくなった
なんで海ちゃんばかり辛い目に会うの?
泣くだけ泣いて、朝のためにスープを煮た 私、大丈夫だ ちゃんと眠れた

3/28(火)桜を見ると涙が出る...

スープを食べて
海ちゃんと一緒にやる予定だったことをやっていく これが心が落ち着く

昨日、クルーズを終えて最初の仕事は、突然の叔母の訃報にまつわる、胸の悪くなるような相続問題の始末だった。彼はそのことで弁護士と話し、ライブの直前に叔母の妹の話をじっと電話で聞いてあげていた。
1月に、母親の訃報を受けたばかり。3月のクルーズを終えたら少しずつ整理をしていこうと話していたところだった。なんだってこんな時に重なるんだ、と思っていた
兄と、叔母と、弁護士に彼の状況を伝え、しばらくやりとりは待ってほしいことを伝える。
昨日、本人と話したばかりの弁護士は絶句していた

車で病院へ、靴、髭剃り、マスク、薬、入院に必要なものを届けに行く
ぼんやりと桜を見ながら裏道を走る そろそろ終わり近い、桜吹雪があちこちに舞っている
一緒に見たかったな 桜...

コロナの影響でまだ面会はできない
ICUの看護師さんが出てきて状態を伝えてくれた
呼びかけには頷く 内容が伝わっているかはまだわからない

家に飾っていた写真を預ける
看護師さんは写真をみて「素敵ですね」と言ってくれた 
今は託すことしかできない  どうかお願いします 受け取ってね、海ちゃん

神明宮にお参り  家にひとりで帰るのはさすがに辛い
妹の家に寄らせてもらった ちゃんとご飯食べた 
家族は本当にありがたい

海ちゃんのサックスも、預かってもらった

夜、友人Takちゃんが、リハビリ病院について調べてくれた
この後、転院することになるだろうから、と。そんなこと思いつきもしなかった 
彼女は両親のために様々な施設を見て回った経験がとても豊富なのだ
冷静な人たちが周りにいてくれる ありがたいことだらけだ

3/29(水) 明るいニュース!

何か、楽しいもの、見てもらいたいな と思ってニューオリンズで撮った写真で日めくりカレンダーを作った。
きっと楽しかったこと、思い出してくれるんじゃないかな。

届けたら、看護婦さんが「作ったんですか?素敵です」ってまたほめてくれた。嬉しい。
一枚ずつめくっていくと3/31が出てくる。この日は彼の誕生日なんです、って伝えたら涙が出てきちゃった

今日は半分起き上がって口から流動食を食べた 看護師のジェスチャーを真似ることができる もう管は外れたので、明日一般病棟に移れるとのこと!! 明るいニュースばかりだ

多磨霊園の中を電車でコトコト、今日も妹宅にお邪魔して「かっぽうナツコ」を開店した。だっていい日だもの!  凄いよ海ちゃん!

夕方、病院のソーシャルワーカーから連絡があり、転院先についての打ち合わせの打診。Takちゃんの言った通り。こんなに早く動くものなんだな

帰ったら新宿ジャズ祭りの出演依頼とパンフレットが届いていた。3年ぶりに再開、楽しみにしていたんだよね
主催者に事情を話す 寂しいけどね、私、進まなくちゃ
明後日のハブのメンバーもピンチヒッターを頼むことができた

3/30(木) 
【ICUから一般病棟へ

午後 一般病棟へ移った 左手でスプーンをもって自力で食事ができた
車いすでトイレにも行けるようになった  とのこと

夕方、主治医の比嘉先生と電話で話す 先生は本当に忙しいようだ
これが先生と直接話した、最後の機会だった

左の脳梗塞 →失語症有り、右麻痺はそんなにひどくない
脳内の血管は後から開通した 出血のおそれはひとまず遠のいた
心房細動がある 脈を抑える薬を投薬している
一般病棟で1~2週間 その後リハビリ病院へ転院の流れになる

今日は演奏の仕事へ 少しぼーっとしていたけど、ピアノが正気に返してくれる感じだ

3/31(金) 海ちゃんお誕生日おめでとう!

直接お祝いは伝えられないけれど

ライブの前に、SNSで彼のことを知らせた  少し躊躇はあったけれど
ライブをやっている以上、彼がいないことはいずれ皆にわかることだし、毎回説明しながら心穏やかに演奏するなんて無理だ

そこに寄せられた思いがけないほどの温かい多くのメッセージに私は心底励まされ、癒され、勇気づけられた
自分や家族の体験を細かく教えてもらえて、必要な心構えや準備をすることができたし、私や家族を思いやる言葉をかけてもらって本当に胸が温かくなる思いだった
彼のサックスを聞ける日を待っている、という、私と同じ気持ちをたくさん受け取って、私達の前に未来が広がっていることを改めて感じた

ハブのライブはクラの安在太郎ちゃんに来てもらった。大学時代からの音楽仲間、頼りになる存在だ。そしてコロナの間ライブを自粛していたトロンボーンの由理ちゃんが久しぶりに加わってくれて、ニューオリンズの続きみたいな、元気で、楽しいライブになった
倒れた日に一緒に演奏していた真人さん、菅ちゃん、みのくん、みんなとっても温かい音を出してくれた
いつも来てくれるお客さんも、とっても温かく、お留守番の私を見守ってくれた

海ちゃん、お誕生日、みんなで祝ってるからね。早く戻ってきてね!

4/1(土)  
静かな一日

昼はレッスン、夜は今日もハブでライブ
少し自分の日常が戻って来た感覚だ
今日は病院との連絡もない しずかな一日だった

そして月曜日から面会が再開されることになった。やっと会える!

4/2(日) 
次のこと

世田谷で、リハビリ病院と患者さんを繋ぐNPOで働いているAzさんが私のSNSを見て、連絡をくれた  ずいぶんご無沙汰しているのに、本当に親身に、相談に乗ってくれる

今入院している急性期病院では20~30分のリハビリだが、回復期リハビリ病院は毎日2~3時間、受けられるので、転院は早い方がいい と。
回復期リハビリのこと、彼女が勧める病院とその理由、リハビリ病院を出た後の通所リハビリのことまで、これから進んでいくステージをわかりやすく説明してくれた

発症直後は脳圧が高くて誰でも意識はもうろうとしていること、左中大脳動脈からの梗塞では、人格が変わってしまうようなことはあまりなく、医者は最悪の可能性を伝えること。

どれも聞くとホッとした。なんてありがたいんだろう

久しぶりにジャム音楽学院でゴスペルワークショップ。みんなのハーモニーを聞いていたら心がとても休まった

夕方、病院から着信。ドキッとしながら掛け返した。
病棟につながると「明日、面会にいらっしゃいますか?その時に、テレビ用のイヤホンを持ってきてください。ローソンでも買えますけど」ホロヒレ~~ ほっとしたよお

看護師さんが電話で様子を知らせてくれる
立ち上がって自力でトイレに行っている ご飯も自分で食べている
コミュニケーションも取れてきている 
何という回復力。うみちゃん、凄いぞ!

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